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タゴッチ博士のShadow Labyrinthトリビア #76 -エンドゲーム④ “真のパックマン”-
UPDATE:2026.03.20
■エンドゲーム④ “真のパックマン”■
※この先ネタバレがありますのでご注意ください※
このゼビウス・ガンプ・レプリカとバグルス(シオ・ナイト)との裏の戦いが行われている中、PUCKを宿したテーベーは、「7番目」を召喚した。
しかし、PUCK(テーベー)と「7番目」は、PUCK(テーベー)自身の劣等感による焦りから、パックマンとパワークッキーを宿したG.A.I.A.コアを獲得することなく、スターテンド・ギレネスのワープゲートまで行き、そして失敗した。
ここでエージェント“名無し”は気づいた。
いや、逆にこれは“名無し”でしか気づけなかった。
ここまでゼビウス・ガンプ・レプリカが憑依させたものは『パックマン』のキャラクターと、そのプレイヤーたちの熱狂的意識、すなわちESPであった。
つまり重要なのはゲームやキャラクター以上に“プレイヤー”であるという事実であることに。
“プレイヤー”なくしてゲームは勝利に至らない。
この時点で、テーベーは自身のマテリアルを使い切る寸前まで来ており、召喚できる回数は残り1回となっていた。
バグルス、シオ・ナイトそして“名無し”は、これまでゼビウス・ガンプ・レプリカに行動が露見せぬように最低限の動きしかしていなかったが、これが最後の機会として大きく方針を転換し、テーベーの8回目の召喚に介入することとした。
それは『パックマン』を遊び、ナムコのゲームを遊び、メイズの憑依体であるシャドウラビリンスに挑む人間の魂を迷うことなく引き当てるためであった。
召喚への介入には、テーベーの姉であり、召喚にも慣れていた(※)エージェント「アイギーナ」が派遣された。
※2845年の『しんぐんデストロ~イ!』で召喚の実績が多いため
アイギーナは姉としてのテーベーを助けたい思いもあっただろう。
その任を全うし、シャドウラビリンスに挑む人間の魂の誘導に成功し、ナノバイト・マテリアルのボディに“プレイヤー”を宿すことに成功した。
そして、“プレイヤー”が惑星ゼビウスに到着した時点で、そこに滞留していた8番目のフルーツターゲット「鍵」が宿った。
それはここまで積み重ねた結果でもあった。
ここに主人公「8番目」が誕生したのであった。
ここで、スターテンド・ギレネスにこもるゼビウス・ガンプ・レプリカに視点を移す。
ゼビウス・ガンプ・レプリカは、『パックマン』を取り込んだ際に、ブラグザたちの変化から、自身も“何か”を取り込んだことは把握していた。
だが、その取り込みは、外形にも思考にも判断にもいかなる顕著な変化をもたらさない、とてもとても小さなものであった。
もとより、ガンプの目的は何かを憑依させることではなく、ESPを収奪できればそれでよいというものであった。
強大なESPを得たうえで、しかも自らに異常が生じないという事実は、むしろ歓迎すべき結果と判断した。
ゆえにゼビウス・ガンプ・レプリカは、自らの中に憑依したその“小さな何か”を取るに足らぬ付着物とみなし、“プレイヤー”もいずれ新生ブラグザを担う予定のテーベーの付着物として認識した。
無害と侮ったのである。
このトリビアを読んでいる貴方はおそらく、この“プレイヤー”であろう。
ここまでのトリビアやゲームプレイの結果として、この先がどうなったかはご存知のことであろう。
スターテンド・ギレネスの最奥でPUCK、そして“プレイヤー”である主人公「8番目」に、自らの打ち手がことごとく破壊されていくさまを見ていたゼビウス・ガンプ・レプリカは、彼らと対峙したときようやく悟った。
自分自身が宿してしまった“小さな何か”はなんだったのかを。
それは「ドットの一つ」であった。
『パックマン』の最も重要なコンセプト「ドット・イート」には欠かせざるもの。
しかしそれは動くことがない。
これは、まさしくシャドウラビリンスの最深奥で動かず待つ、ゼビウス・ガンプ・レプリカの姿そのものであった。
そして、今、自身に対峙する者がゲームという存在をどうする者だったのかを。
バグルスが用意したG.A.I.A.コアには、“PAC‑MAN”とパワークッキーが宿っていた。
PUCK は『PUCK MAN』の“PUCK”が宿っていた。
主人公「8番目」=Sword“man” No.8 であり、すなわち『PUCK MAN』の“MAN”(=人間)であり、フルーツターゲット“鍵”であった。
“PAC‑MAN“ “パワークッキー” “PUCK” “MAN” “鍵” そしてそれを駆使する“プレイヤー”。
それらが一点に重なったとき、ここに“真のパックマン”が成立した。
この瞬間、ゼビウス・ガンプ・レプリカは自身の選択を後悔した。
テーベーを新生ブラグザにするという拘りを優先するべきではなかった。
何よりもまず“プレイヤー”を召喚させないことだったのである。
その巨大な脳は、この先の敗北を予知したのである。
ゼビウス・ガンプ・レプリカは、戦いの最中、アストラル・フィールドへと移り、あえてESPと魂の一部であるアストラル体で戦った。
ゼビウス・ガンプ・レプリカの強気な発言も相俟って“プレイヤー”から見ればアストラル体という真の姿で戦うための行動に見えたであろう。
しかしこれはゼビウス・ガンプ・レプリカにとっては強がりであり、最後の抵抗であった。
バイオ・コンピュータ本体から“ドット”を宿してしまったアストラル体を切り離せねばならない。
そしてそれは後のファー・ドラウトに脆弱性を残さないための選択であった。
その結果、かろうじてバイオ・コンピュータ部分を残すことができた。
しかしそれは、遥かな昔のガンプ・オリジナルが破壊された直後の原初の姿に戻ったのと同義であった。
これは大きな後退であった。
バグルスとシオ・ナイトが用意した全ての駒と盤面上において、貴方たち“プレイヤー”は最後の一手を打ったであろう。
ゼビウス・ガンプ・レプリカは最後の“ドット”としてパックマンに食われて消えた。
これにてメイズ(シャドウラビリンス)にあったすべてを喰らい尽くし、完全に攻略された。
こうして異世界のパックマンの物語は幕を閉じたのである。








