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タゴッチ博士のShadow Labyrinthトリビア #20
UPDATE:2025.11.03
■G.A.I.A.コア(自律機動爆弾)①■
今回は、『Shadow Labyrinth』で「GAIA」の中枢であるG.A.I.A.コア(自律機動爆弾)を2回にわたり紹介する。
本ゲームでは、ストーリー終盤にさっと登場し、さっと締めるマシンとして登場するが、その中身はかなりいろいろな設定の集約となっている。
これまでの解説を読んでいないと意味の通じない設定も多いので注意してほしい。

Operation Panzer G.A.I.A.の中核ユニットである。
これを“真の敵”に送りつけるために、あらゆる大量の資源と資金、そしてあらゆる犠牲が払われた。
本機のデザインがUGSFのそれとは明確に異なることから、銀河連邦の技術で作られていないことがわかる。
開発はバグルスだが、当時すでにバグルスのメンバーとなっていた、惑星オリウスでもうひとつの“真の敵”の破壊を行った元オペレーション・コマンダー(『しんぐんデストロ~イ!』の主人公)によって作られた。
バグルス内での開発コードネームは「パックマン」。
ただなぜそう呼ぶかはバグルス内では理解されず、この名は定着しなかった。
バグルスからは、銀河連邦側に「Operation Panzer G.A.I.A.のコアとして、無人で自律的に判断行動して“真の敵”を自爆で破壊する兵器」という機能だけを伝えた結果、UGSFでは「自律機動爆弾」「G.A.I.A.コア」と呼ばれることとなった。
ゲーム中、敵を捕喰することでエネルギーを貯めていくが、これは捕喰した物体のESPエネルギーを吸収しDFEに変換してGAIAのエネルギーとしているからである。
(なおこのESP吸収時のカスがアイテムとなる)

本機が発射するDFキャノン(ディアスタシオン・フィールド・キャノン)は、吸収したESPと変換したDFEをなんの処理もせずブレンドして投射するという、攻撃というよりも単なるエネルギー排出による攻撃方法で、本来正式な機能ではない。
バグルス側ではESP投射攻撃の一種であることから“ザッパー”と呼んでいたが、本来のザッパーはもっとESPの比率が高い。

※注意:此処から先は大きなネタバレを含む※
本機が作られた目的でもある、“最後の戦い”での攻撃法は、本機内部に捕喰しての自爆攻撃である。
“真の敵”は、6体全て3次元上の物理的な存在でありつつ、もうひとつ上位の次元にESPの精神体(以下、アストラル体)を持つという特徴を持つ。
物理的な存在は破壊すれば良いだけだが、厄介なのはアストラル体の方で、危機が訪れると自分を分散させたり、上位次元に潜んだりとなかなか尻尾を掴ませない。
これを捕喰することで拘束するわけである。
ただ問題となるのはアストラル体の破壊のほうで、アストラル体自身がESPで構築した次元では自分の死という概念が存在しない。
それゆえ完全なる破壊(死)ができないという点にあった。
そのため、まず本機の内部で“死を定義したさらなる上位次元”を作り上げ、アストラル体を捕喰して取り込んだ後、最後に本機内部の次元をゼロに書き換えることで、自己の破壊(=自爆)とその内部に存在するものにも完全なる破壊をもたらすという自爆巻き込み型の兵器となっている。

これは「上位の次元は下位の次元の事象を書き換え得る」というディアスタシオン次元理論をそのまんま適用したゼロ次元化兵器(※)となっている。