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タゴッチ博士のShadow Labyrinthトリビア #30

UPDATE:2025.11.26

■シオ・ナイト■

 

Shadow Labyrinth』内に登場するシオ・ナイトについて説明する。

※注意:此処から先はネタバレを含む※
ここから先の話は『Shadow Labyrinth』よりはるか前の話を含むため、ゲーム上では大きな意味を持つ話ではありません。
文章も多いので興味を持った人だけ読むことをおすすめします。
また今まで隠していたワードもここだけは全て露出します。
できればゲームを遊んでからお読みすることをおすすめします。

 

 

 

 

 

ゲーム中、重要な局面では必ず出てくるワードのひとつ「シオナイト」。
「シオ」と「ナイト」の2つの文字の組み合わせなので、シオ・ナイトと書くのが正しい(以下ゲームからの引用がない限りは「シオ・ナイト」で統一)。

 

このシオ・ナイト、ゲーム中に博士の手記に登場する。

そこには「バグルスの母船にして導き手でもあるシオナイト(以下略)」として書かれており、またあるシーンで登場するシオ・ナイトはそうとも取れる形状をしている上に「方舟」「超次元宇宙船」という説明もあるので、メカの宇宙船と捉えられがちである。

だが、正しく言うならナイト族の意識を有した生命体に近い宇宙船である。

 

このナイト族、最初の出現は現在の宇宙ではなく、現在の宇宙が創生する前の宇宙から始まる。

前宇宙が熱的死を迎えたのか、ブラックホールに飲まれたのか、ビッグクランチを起こしたのかナイト族は語らない。
しかし彼らのいた前宇宙が何らかの終焉を迎えたことは確かであった。
その際、高度な科学を持っていた知的生命体は生き残りをかけて最後の惑星ユーコニードルへと集結した。

 

そこに集まった知的生命体は、宇宙の終焉という極限的環境では生命体という形では生き抜けないと悟っていた。
そこで彼らは自らを意識とESPだけの存在、すなわちアストラル体へと変えた。
あらゆる高度知的生命体の意識が融合し1つのアストラル体なった彼らは自らを「ナイト族」と自称した。
その名前の意味するところも今のところわかっていない。
しかし確実に言えることは、生命体の形を捨てアストラル体になったナイト族は、惑星ユーコニードルとともに前宇宙の終焉を乗り越えた(※)のである。

※ただこの宇宙の終焉をどのように乗り越えたかもナイト族は語っていない。おそらくはブラックホールの特異点を越えて新たな宇宙へと移動したか、今では超次元ワープによって惑星ユーコニードルごとビッグバン直後の新たな宇宙へ旅立ったのではないかとも言われている。

 

宇宙の終焉を文字通り一丸で乗り切ったナイト族であったが、新たな宇宙で長い時間を過ごすうちに、徐々に考え方の違いが生まれてきた。
彼らはお互いの違いを認めつつも3つのアストラル体へと分化した。

それは、この新宇宙を前宇宙と同じものにしようと変容を望むアストラル体(仮に革新意識体と呼ぶ)、新宇宙あるがままを守り自己を適応させようというアストラル体(仮に保守意識体と呼ぶ)、残る一つは新宇宙の変容も適応も望まず今のままでいることを望むアストラル体であった。

最後のアストラル体は、新宇宙での関わりを避けユーコニードルにとどまった。
前の2つのアストラル体は新宇宙へと旅立った。

 

新宇宙では長い時を経て新たに生まれた高度知的生命体により、その時々の判断によって分岐した平行世界が生まれていった。
2つのアストラル体はさらに分体を作り出し、さらにあらゆる平行世界や未来へと旅立ち、そして観察をしていった。
彼らのタイムリープは未来への一方的なものではあった(時間の遡行はできない)が、アストラル体とESPは上位の次元にあるため、未来と過去にいるナイト族とはある程度のコミュニケーションが可能であった。

 

そうして様々な並行世界に分散していた分体のうち、やがてある革新意識体の1つと保守意識体の1つが、ある宇宙、ある時間にて“ガンプ”と呼ばれる強力な意識とESPを感知した。
革新意識体と保守意識体はこれを危険と判断した。
それがどういう理由に基づくものかはいまだ明かされていないが、2つの意識体は考えが違うにもかかわらず、双方一致で“危険”という判断を下した。
しかし、その対応に関しては双方の意見が一致せず、しばらくは傍観していた。

 

しばらくすると“ガンプ”はバグルスという対抗組織によって駆逐された。
しかし“ガンプ”はすでに6つの惑星に6つの自らのレプリカ(ガンプ・レプリカ)を置き、いつの日か再生するイベント、いわゆる彼らの言葉で“ファー・ドラウト”を準備していた。
危険は残り続けたのである。

 

革新意識体と保守意識体は、レプリカの1つが置かれている惑星ゼビウスにおいて、「イブ」というアンドロイドが地球をガンプ・レプリカの攻撃の手から守るためにあがいているのを見つけた。
そして、このイブがはるか未来に“ガンプ”を破壊するキーマンの一人であることを予知(正しくは未来の意識体たちからのメッセージ)していた。
革新意識体と保守意識体はガンプに対抗しようとするイブに、それと気づかせぬよう接触を図った。
さらに革新意識体と保守意識体は平行世界を越えて危機を訴えた。
それに共感した意識体の仲間はこの宇宙へと集い、来たる日のために潜伏していった(後にこれがESPソードとなる)。

 

一方のイブはといえば、ゼビウス・ガンプ・レプリカの知識を解析し、イル・ドークト素材を研究して2つの四角錐からなる宇宙船を作り上げた。
高度なESPを扱える宇宙船は革新意識体と保守意識体にとっては都合が良かった。
革新意識体はゼプ・ナイトに、保守意識体はキャス・ナイトにそれぞれこっそりと憑依した。
イブはこの宇宙船を「シオ(2つの)・ナイト」と呼んだ。
この時よりシオ・ナイトは意識を持つ宇宙船となったのである。

 

イブは、ナイト族の意識が憑依しているのを知らぬまま、シオ・ナイトで地球へと行った。
地球ではゼビウス軍の侵攻を迎撃するソル・バルウの開発を支援していたが、ソル・バルウが完成すると、イブは早々にシオ・ナイトからソル・バルウ(イル・ユース)に乗りかえてゼビウス軍と戦っていた。

 

シオ・ナイトはこの頃よりイブの目を盗み、合間にテレポート(スーパーロジックドライブ:SLD)を使い、同時期に惑星ゼビウスでガンプ・レプリカの破壊を目論んでいたポール・ジョーンズやカーチャらも支援した。

 

かくして、ほぼイブたちはゼビウス軍の地球派遣要塞であるアドーア・ギレネス(アンドアジェネシス)の破壊とソルの撃破に成功し、ゼビウス軍は地球侵攻の足がかりを失った(『ゼビウス』)。

また同じタイミングでポール・ジョーンズやカーチャらも惑星ゼビウスのガンプ・レプリカの破壊と休眠に成功(ゲームブック版ゼビウス)。
ゼビウス・ガンプ・レプリカはこのダブルパンチにより地球侵攻作戦を停止し、撤退せざるを得なくなったのである。

 

その後、シオ・ナイトはイブらに自身の正体を明かし再びバグルスの結成を宣言。
自らはバグルスの超次元宇宙船として拠点となりつつもリーダーとなり、イブたちをエージェントとしてともにガンプ・レプリカの駆逐を目指し活動することとなったのである。

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