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タゴッチ博士のShadow Labyrinthトリビア #72 -PUCK(テーベー)-
UPDATE:2026.03.04
■PUCK(テーベー)■
前回トリビア#71の続きであり、テーベーとPUCKに関する説明の最終回となる。
この長い回復時間により、彼女はより劣等感と自らを紛い物とする意識を深めていったことが手記からも読み取れる。
だがここで彼女も気づかぬ変化が起きた。
そしてそれはバグルス(シオ・ナイト)が巧みに配置したチェスの駒が動き、盤面をまた一つ有利に進めた瞬間でもあった。
惑星ゼビウスには、惑星ゼビウスの“真の敵”とブラグザのESPを回復させるために、異世界から取り寄せた『パックマン』へのプレイヤーの感情やそのプレイヤーが思い描くパックマンの世界や、それらに対する情熱といった存在、すなわちESPがDライン(3次元ESP回路)やMAZE(亜空間ESP回路)を介して満たされていた。
彼女の「紛い物」に対する劣等感が、それに最も近く、そして惑星ゼビウスではどこにも馴染まず滞留していたESP存在を引き寄せた。
それは並行世界では『パックマン』でありつつも消え去った存在、すなわち『PUCK MAN』(※)であった。
※この時点では『パックマン』の『PAC-MAN』のESP自体はすでにバグルスが捕獲し、それとシオ・ナイトの本体を融合しOperation Panzer G.A.I.A.コアが作成中であった。
『PUCK MAN』が『PAC-MAN』というものに対して、どういう感情であったかを語ることはできない。
ただその存在は語ることが出来る。
『PUCK MAN』は存在しつつも、その存在は常に『PAC-MAN』よりも影にあり劣後したのである。
おそらくはそういう存在ゆえに引き寄せたと考えられる。
とはいえ『PUCK MAN』のESPは強力であった。
なにせ原初の存在である。
テーベーにそれまでなかったものを与えた。
テーベーが「7番目」を経て「8番目」に至っても不屈であり続けたのは、彼女の心が『PUCK MAN』で支えられているからであった。
そして、この不屈の精神があるがゆえに、本来の自分の弱い心がゼビウス・テーベーとして分離していったともいえた。
つまり実はゼビウス・テーベーのほうがテーベー本体であり、テーベーとは、彼女のPUCK形態とは、テーベーを宿主に、『PUCK MAN』のESPが寄生するという、「G-HOST」に対しての「PUCK-HOST」とも言えた。
その後も、テーベーは度重なる召喚で自らのマテリアルを分けて失っていくにつれ、徐々に身体が維持できなくなり、形状が単純になっていった。
ルートユニット及びその候補となる人工生命体の機能のひとつに、身体を変形させて緊急避難を行うことができるが、これにはP.A.C.(Personalized Action Computer)への変形も含まれている。
が、テーベーに関しては他のP.A.C.と比較しても、例えばゲーム中に登場するNICK等と比べても形状が単純な球体となっている。
これはその身に宿るESPが『PUCK MAN』のESPでなされたからである。
ゲーム最初に主人公「8番目」が召喚された際に、とっさに「私の名はテ…いやPUCK」と名乗る。
これはとっさに『PUCK MAN』が思い浮かんだからである。
そしてゲームの後半になると、テーベーのガイノイド形態をみることが出来る。
このときの髪の色がアイギーナ、ペイレーネー、テーベーといった姉妹ユニット共通の偽装色であるピンク色ではなく金髪であるが、これはPUCK MANを身に宿したことで変化したものであった。
本来、P.A.C.に捕食する機能は存在しない。これは『PUCK MAN』のESPを得ているからこそ成し遂げられているわけである。
※ちなみに同じ生まれで、同じ環境下で、同じ境遇に置かれて生残している者がいる。すなわち、R.U.T.G.候補「ヴィータ」つまりミーム(トラッシュ)である。彼女は2P側PAC-MANのESPを受け継いでいる。だがしかしこれが活性化するのは後の話となる。
彼女の捕食形態である黒いパックマンは、テーベー自身の劣等感に対する裏黒い思い(これはゼビウス・テーベーも引き継いでいる)と、さらに『PUCK MAN』が『PAC-MAN』の原初でありながらも存在を失い、影の存在となったというのが形になったものなのである。
その後の活躍はすべてゲームのとおりである。
さて、ひときわ長編かつ大量の挿絵といった大作を書いたが、ラストスパートに向けて少しだけお休みをいただこうかと思う。
楽しみに待っていてほしい。
次回、タゴッチ博士のShadow Labyrinthトリビア #73は3月13日(金)配信予定となります。





